机拭いた後の雑巾みたいな、

死にたいとか言わない

今週のお題「書くこと」

 

必要なことだけを書き、その一行一行を削られぬものとすることが大事だ、とどこかで読んだ。僕が今から書くのは、毎日僕が考えたことのうち、言葉になって尚且つ書き記しておくのが良いと思った断片です。

 

人間疎外。仕事による充実感の得られない状態。大抵の人の人生の大抵の部分が仕事に向けられている事を考えると、これはぱっと見そう思えるよりずっと不幸な状態だと思う。僕には到底耐えられない。

疎外感に囚われて、それを深刻に考えこんでしまう人はほんとに不幸だ。一挙一足が無意味に感じられ、無気力が体と心を支配して、人相まで悪くなっていく。もはや目をバッチリ開けておく理由も、髪型に凝る元気も無く、刻み込まれた無気力感は、石鹸でいくら洗っても落ちてくれない。鏡を見るたび、ガラスの扉を通るたび、溌剌とした友人の顔を見るたび、自分には到底釣り合わないような可愛い女の子を目にするたび憂鬱になって、一層酷い顔になってしまう。そして、始まりは些細な憂鬱、だだだったものが、いつしか、「この何もかもは一体なんなのだ、全ては無価値じゃないか、それでも生きて行かねばならないのか」と言う風な独断的な厭世観に腐敗していく。一旦この結論を下してしまうともはや救いとなるものは何もない。恋も、友達も、音楽も、映画も、自然も救ってはくれない。自分がクズで醜く、価値の無い生活をしてると考える男が、どうして愛する少女に近寄れようか。友達も音楽も、映画も、自然も、彼の人生(生活)の大部分を占める苦役からのごく僅かな逃避に過ぎない。